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【ご報告】E3PA 平成26年度定時総会
「印刷環境憲章」の制定、「創立10年記念行事」をメインに活動

環境保護印刷推進協議会(E3PA、松浦豊会長)は、6月26日午後4時から東京・千代田区の明治大学「紫紺館」4階会議室で、平成26年度定時総会を開き、平成25年度事業・決算報告、同26年度事業計画・収支予算案など上程議案をすべて原案どおり承認しました。E3PAは今年秋に創立10年目を迎えることから、記念行事の一環として「印刷環境憲章」を策定し、12月3日に東京・港区六本木の国際文化会館で開催する「日欧・印刷環境フォーラム(仮称)」で公式に宣言する。任期満了に伴う役員改選では、創立10年記念行事を円滑に推進するため松浦会長以下、役員全員が留任しました。

E3PA 平成26年度定時総会

議事に先立ち、あいさつに立った松浦会長は、最近の異常気象を述べながら、「各地で工場被害を受けるなど、自然の脅威を感じると同時に改めて環境保護への取り組みの重要性を強く感じます。さらにE3PAも今秋に創立10年目を迎えます。それを記念した行事として12月3日に東京・国際文化会館で英国から講師を招き、国際環境フォーラム(仮称)を開催します。講師は紙パルプ業界の権威であり、紙メディアがサステナブル社会を実現する上でもっとも価値のあることをお話しいただけるものと期待しています。ぜひ、多くの方にご参加いただきたい」と述べ、創立10年記念行事をアピールしました。
引き続き、松浦会長を議長に選出して議案審議に入り、上程議案をすべて原案通り承認しました。

26年度の事業計画は、創立以来のコンセプトである「Non-VOC/Non-DRAIN」を引き続き堅持しながら、「オフセット印刷認証制度」「デジタル印刷認証制度」「CO2削減貢献度認証制度」の3つの認証制度のいっそうの普及・浸透に努め軌道に乗せていくとともに、印刷業界内外へのPR活動に力を注ぎ、あわせてクリオネセミナーや会員交流会を適宜開催するなど会員企業に向けての情報提供と付加価値サービスの充実を図っていく方針を打ち出しました。

また、今秋に創立10年目を迎えることから、創立10年記念行事として①「印刷環境憲章」の制定②「日欧・印刷環境フォーラム(仮称)」の開催③記念出版・・・・・・・、などを実施します。「印刷環境憲章」制定は、環境保護に取り組んでいるE3PAの姿勢を対外的に宣言することによって、自らの存在意義を高めるとともに、会員企業が実施している環境ビジネスに対する顧客の価値を向上させる。その上で、環境保護に努めている印刷産業全体に向けての社会的理解を深めるのが目的です。

この日の総会では「理念」「考え方」「行動規範」が示され大筋で承認されました。

「行動規範」については①産業廃棄物の削減②大気汚染の防止③水質汚濁の防止④低炭素社会の実現⑤省エネルギー化⑥グリーン印刷サービス⑦地球環境の保全⑧作業現場の管理――の8項目を掲げ、今後、ワーキンググループで印刷産業における環境対応の実際について付属文書(解説文)をまとめます。

「日欧・印刷環境フォーラム(仮称)」は、12月3日に東京・港区六本木の公益財団法人国際文化会館「岩崎小彌太ホール」で開催をいたします。講師として英国からマーチン・ユースタス氏(Two Sides)を招聘し、環境貢献のあり方を日欧で情報交換を行う予定です。そこであわせて「印刷環境憲章」を公式に制定(宣言)する予定しています。

マーチン・ユースタス氏は紙業界での経歴が長く、英国の製紙会社Domtarで経験を積んだのち、紙商社Howard Smith paperのCEO、2004年にPremier PowerのCEOに就任。現在はTwo Sidesのダイレクターであるとともに、Print Powerの英国責任者も兼ねています。また世界的なコンサルティング会社、PWCの企業再生パネルのメンバーも務めております。 

10年記念として記念出版では、「印刷環境憲章」はじめ、同フォーラム講演要旨、各種認証制度の概要、E3PAの歩み、会員名簿などをまとめ、当日配布する予定しております。

26年度収支予算は1,818万円で、そのうち記念行事運営費として300万円計上しています。 また、新制度として「賛同会員制度」の制定を提案、取り組むことを決めました。会の目的に賛同し、環境保護印刷に関わる環境影響、環境負荷の低減に寄与する物品・サービスの提供によって、会員企業が実施する環境保護印刷を支援する印刷関連業界並びに周辺業界の法人企業まで門戸を開くのが目的となります。今後は理事会で「会則」「年会費」「実施時期」などの具体的に協議していくことで了承されました。

この後、「役員改選」については、10年記念行事を控え現体制で事業の継承をはかっていくことを理事会で諮り、1名の新任役員を交えて全員留任で今後の事業運営にあたることを提案し承認されました。
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恒例の「会員交流会」を開催

総会終了後、午後5時過ぎから紫紺館5階「椿山荘」で恒例の会員交流会が行われ、約50人が交流を深めました。

恒例の記念講演会、会員交流も併催

定時総会併催行事として『記念講演会』が午後2時30分から行われ、東京大学理学系研究科地球惑星科学専攻教授の茅根 創氏を迎えて「地球温暖化とサンゴ礁-温暖化にもっとも敏感な生態系-」をテーマに講演し、70人が聴講しました。

茅根氏は地球環境変化とサンゴ礁の関係を、琉球列島、パラオ諸島、マーシャル諸島、ツバルなどのサンゴ礁で、フィールド調査をベースに行っている同分野の第一人者。講演ではサンゴの生態系を説明しました。のち、実際に白化しました。サンゴを参加者に見せながら、温暖化、海面上昇、海洋酸性化によってサンゴ礁の消滅が危惧されている現状を説明し生態系再生へのプロセスを提言しました。

更新日:2014年7月22日